機構長挨拶

 本センターは、2016年7月に本学初の部局連携研究機構として発足し、現在は新領域創成科学研究科、物性研究所、工学系研究科、先端科学技術研究センター、生産技術研究所の5部局から構成されています。本センターの目的は、連携部局の先端研究や学融合研究によって創出される学術成果をマテリアルシーズとして、つくばー柏ー本郷イノベーションコリドー(TKHiC)の中間地点に、産学官民の連携によるマテリアルイノベーションの「知の協創の世界拠点」を形成し、新規デバイス等開発による社会実装を進めて、新たな価値創造を推進し、マテリアルイノベーション・エコシステムを創成することにあります。

 マテリアルを起点とするイノベーションは、新規材料の創製からデバイスの実用化に至る道のりが長く、いくつもの革新的な研究開発を要するため、一般に産業化が困難になる傾向にあります。一方で、マテリアル研究の成功によるインパクトはその分大きく、かつ我が国の高い研究レベルを生かせる優位性があるため、研究開発の困難を超えて、巨大市場創成を実現する社会的期待が高いと考えられます。

 本センターでは、本学の研究者のみならず、つくばの産総研、物材研等との連携も含めて、産業化や価値創造を実現するプラットフォームを構築し、研究開発を最速で実現することを目指します。また、物質科学関連の国際卓越大学院教育と連携し、次世代の国際的イノベーション人材創出を目指した若手研究者の育成に注力した研究活動を展開します。

連携研究機構マテリアルイノベーション研究センター
機構長  霜垣 幸浩